挨拶とお返し
お葬式後の挨拶回りや、礼状・挨拶状、頂いた香典のお返しなどについてご説明します。
お葬式後の挨拶回りや、礼状・挨拶状、頂いた香典のお返しなどについてご説明します。
葬式では、近所や関係先に、いろいろなお世話をおかけすることになります。
葬式が済んだら、なるべく早く、近所の方、町内会役員、世話役、会社の人などには、喪主自身がお礼の挨拶に出向くのがマナーです。
挨拶回りの主な相手先について、ご紹介します。
などの方々が考えられますが、地方の習慣や相手との関係に配慮して挨拶回りを行うとよいでしょう。
また、どうしても時間がなかったり、遠方で訪問できない場合は、電話で丁寧にお礼を述べてもよいでしょう。
挨拶に出向くのは、なるべく早い方がよく、 葬式の翌日か翌々日、遅くとも初七日までには、挨拶を済ませたいものです。
挨拶回りのときの服装は、葬式が済んだ直後なら、なるべく喪服を着用します。
葬式の2~3日後の場合は、地味な平服で訪問するのが自然です。
挨拶回りは、手短かに葬式についてのお礼を述べる程度でよく、お互いに気疲れしないよう、早めに引き上げるようにしたいものです。
なお、挨拶回りには、習慣に合わせたお菓子などを持参することもあります。
最近は交際関係が広くなっているので、喪主が直接出向いての挨拶回りを行き届かせることはむずかしくなりつつあるようですが、礼状なら手軽に誠意を伝えられます。
葬式の後に、礼状や挨拶状を出したほうがよい、主な相手についてご紹介します。
などです。
また、地域により、町内の掲示板などに、葬式の挨拶文を出すこともあります。
喪主からのお礼の気持ちは、礼状や挨拶状を書くことで、さらに礼を尽くした印象を伝えることができます。
しかも、礼状や挨拶状は、先方の都合のよいときに自由に読んでもらえ、明確な記録に残る形で真心を表現できるという特徴があります。
また、会社などの法人関係では、葬儀に関する支出を証明するためにも、領収書がわりに、礼状などの書状の記録を必要としている場合があります。お花やお供えなどをもらった場合についても、礼状を出すようにしたいものです。
お葬式関係の書状は、白い紙に、黒や薄墨で書くのが普通です。 色付きの便せんや、青インクなどは使用しないようしましょう。
なお、文章には、「迷う、浮かばれない」などの成仏できない意味につながる言葉や、「重ね重ね、繰り返す」などの不幸が再び起こることにつながるような言葉、いわゆる忌み言葉を使うことは避けるように心がけましょう。
葬式の後に、礼状や挨拶状を出す相手として以下の例をご紹介します。
葬式でもらった香典などのお返しは、その地域での習慣に従うのが一般的です。
お返しは、葬式の当日におこなう地域と、葬式の後に別におこなう地域があります。
葬式の当日にお返しをする場合は、すべての人に対して同じ品物になるため、香典の金額が多かった人には、後日、別途にお返しをしたほうがよい場合もあります。
この場合のお返しは、もらった香典の1/2から1/3の金額を目安にするとよいでしょう。
葬儀後に香典のお返しをおこなう場合についても、もらった香典の金額の1/2から1/3程度が目安ですが、あくまでも、先方へ感謝の気持ちを伝えるものとして決定しましょう。
また、香典金額や故人との関係によっては、お返しに特別の配慮をする場合もあります。
病気見舞いやお供えなどをもらっている人には、香典のお返しとは別のお礼を添えることもあります。
お返しの品物は、せっけんやタオルなどの実用品や、お茶、海苔といった食品のほか、最近ではブランド物のファッショングッズ、ハムや魚介類などの高級食料品、地方の名産品といった選択肢も一般的になっています。
お返しの時期は、忌明け(満中陰)前後におこなうことが多いようです。
お返しの品には、喪主から葬儀のお礼を兼ねた挨拶状を添えます。
お返しの品は、専門の業者やお店で購入すれば、礼状や包装なども、ふさわしい体裁を整えてくれます。
なお、香典のお返しを受け取った人からは、お礼を述べないのがマナーとされています。これは、不幸を再び思い出させることのないようにとの心配りの意味があるので、届いたかどうかを確かめることは差し控えましょう。